特発性不眠症とは

特発性不眠症はよくある不眠症とどう違うのでしょうか。

 

一般的に不眠症はストレスや生活習慣などから来るものが多く、
大抵は大人になってから発症します。

 

しかし、中には特別な原因が見当たらず、
生まれつき不眠症の人もいます。

 

眠れない環境で育ったわけでもなく、
眠れなくなるようなショッキングな経験もなく、不眠が始まるのです。

 

健康状態に異常があるわけでもありません。
このような生まれつきの不眠症を「特発性不眠症」と言い、
不眠症の中でも珍しいケースです。

 

特発性不眠症の人は、
生まれてから死ぬまでずっとその症状が続きます。

 

夜間に睡眠があまりとれていないにも関わらず、
日中眠気を感じないのが特徴です。

原因は脳の異常の可能性

この特発性不眠症に悩む人は昔からいたとされており、
あの太宰治も子供の頃から不眠症だったと言います。

 

小さな頃から夜中の二時になっても三時になっても眠れず、
布団の中で泣いていたという記述が自伝の中の一説にあります。

 

太宰治は晩年薬物依存に陥りましたが、
その一因として不眠症もあるのではないかと言われています。

 

特発性不眠症の原因はまだはっきりと示されていませんが、
睡眠中の脳波や脳の働きに異常があることがわかっています。

 

患者の睡眠中の脳波を調べたところ、異常な脳波が検出されました。
覚醒緊張時に検出される、
周波数の高い脳波が、睡眠中にも認められるのです。

 

また、睡眠中の脳の働きを調べたところ、
覚醒システムと関係している大脳辺縁系が活動し、
睡眠誘発システムと関係している
大脳基底核の活動が低下していることが分りました。

 

特発性不眠症の人は眠っている間でも脳が覚醒している状態にあり、
また、睡眠を誘発するシステムもうまく機能していないのです。

 

そのため、眠りにつきにくく、眠れたとしても、
よく眠った感じがしないのです。

うまく向き合う方法をみつけるコト

特発性不眠症が患者にもたらす問題はいろいろとあります。

 

本人は気づかないまま心身が疲れ、
ずっと倦怠感を感じていることがあり、
重症の場合は免疫力が低下している可能性もあります。

 

慢性的疲労や片頭痛などを起こすこともあり、
知らないうちに心身を蝕んでいるケースもあります。

 

また、眠れないことによって
うつ病などを引き起こしやすくなることも考えられます。

 

しかし特発性不眠症には、決まった効果的な治療法がまだありません。

 

今は、薬による対処療法や、
眠りに対して囚われすぎないようにするための認知行動療法が有効
だと言われています。

 

ただ、特発性不眠症の人は睡眠薬に依存しやすいことも分かっており、
もし睡眠薬を服用する場合は
依存性の少ないものを選ぶ必要があります。

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