禁煙と不眠症について
禁煙で不眠症を改善することは正解といえます。
不眠の要因になるものとしてカフェインやアルコールが挙げられますが、
それ以上に、タバコは質の良い睡眠を阻害してしまうものです。
タバコには気持ちを落ち着かせるリラックス作用がある一方で、
脳を覚醒させ、目を覚ます作用があります。
眠気を覚ますためにタバコを吸う人もいるほどです。
これは、タバコに含まれるニコチンの作用によるものです。
ニコチンには鎮静作用と興奮作用の両方がありますが、
喫煙習慣を持つ人はニコチンが存在する状態に身体が調整されており、
ニコチンで満たされると覚醒度が高まるようになっています。
ニコチンは交感神経を優位にし、身体を興奮状態にします。
また、アドレナリンの分泌を促し、脳を覚醒状態に導きます。
実際、アメリカの研究によると、
不眠傾向にある人は非喫煙者より喫煙者に多く、
非喫煙者の5倍の数になると言います。
喫煙者の睡眠時間は、
非喫煙者より15分短いという結果も出ています。
寝つきも悪くなります。
また、喫煙者の眠りは非喫煙者に比べて24%、
浅い眠りの時間が多く、深い眠りが15%減っていたという報告もあり、
睡眠時間が短くなるほか、睡眠の質も下がっていると言えます。
夜しっかり眠れず日中に眠気が遅い、
その眠気を吹き飛ばすためにまたタバコを吸ってしまう
といった悪循環も起こります。
喫煙は、不眠だけではなく、
睡眠時無呼吸症候群などのリスクも高くし、
より睡眠の質を下げることになります。
喫煙が原因で不眠に陥っている場合は、禁煙するのが一番ですが、
無理な禁煙はかえってストレスの原因となり、
不眠を悪化させる場合もあります。
急に禁煙すると禁断症状に悩むこともあり、大きなストレスになります。
まずはタバコの量を減らし、
徐々に禁煙できるようにするようにしましょう。
量を減らすことで不眠が改善されることもあります。
タバコはもちろん、ストレスも不眠に大きく関係するものなので、
無理のない程度に減煙、禁煙するといいでしょう。
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